いつもお世話になっております。接触角計コラム担当のT.Sです。
今回は過去製作した接触角計の「カスタマイズ事例のご紹介」をさせていただきますので、よろしくお願いします。
接触角計を扱っているメーカーは弊社以外にもありますが、その製品ラインナップは各社で様々です。あるメーカー様は製品(標準機)ラインナップが多く、御客様への選択肢を増やしているようにも見受けられますが、弊社の製品(標準機)ラインナップは・・・・
Think Simple!
- シンプルに分かりやすく!
- シンプルにすることで装置選択の煩雑さを可能な限り減らす!
というコンセプトに基づいて設定しております(某〇pple社 へのオマージュです)。
ラインナップが多いのも絞るのも一長一短かと思いますが、稀にお問合せいただいた御客様から「ラインナップ少ないから、カスタマイズはあんまり対応してもらえないのかと思った」と危うく諦められてしまいそうなお言葉を頂戴することもあります。
今回コラムが弊社標準機の仕様+αをお考えの御客様に安心していただける情報となれば幸いです。
接触角計B100 + 上面観測ユニット
これはご購入時からの「カスタマイズ事例」ではなく、「装置を御購入いただいた後の改造事例」になります。
さて、背景として、この御客様にご購入いただいた製品は弊社のスタンダードモデルの「B100」という機種でした。後に御客様から「上面測定も取り入れたいが改造可能?」というご質問を頂き、「もちろんです!!」と回答をさせていただいて誕生したのが本機になります。上面測定の必要性や詳細については長くなってしまいますので、ここでは割愛させていただきます(謝)。
上面測定についてご興味ある方はこちらのリンクもご参照ください。
ちなみにですが装置購入時から上面測定を導入する場合は弊社の「A1000T」という機種、上面測定を後から改造にて導入できる接触角計は「B100」という機種になります。


接触角計B100W+オートステージ
これのベース機種は「B100W」という機種になります。
この「B100W」という機種は「静的接触角測定」と「動的接触角測定」の両方に対応している接触角計です。
本機はその接触角計B100Wに測定時に試料台が自動で動く「オートステージ」というものを取り付けています。
本仕様に至った経緯としては御客様の測定対象物が決まった形状である為、試料台の移動方向及び移動量は決まっており、その部分を自動化することで測定者の負担を少しでも減らしたいという目的からでした。
この御客様のように測定対象物が決まった形状で、試料台の移動方向及び移動量がある程度同じような場合にはオートステージは大変有用だと思います。

接触角計B100W+上面観測ユニット
このカスタマイズについては「ハイエンドモデル」と言っても差し支えない仕様になっています。このベース機種も先ほどと同様、「B100W」という機種になります。本機はその接触角計B100Wに上面観測ユニットを取り付けた仕様になります。他にはヒーターステージやディスペンサーヒーターも取付可能な仕様となっています。

主な仕様
型式 | B100WT |
測定項目 | 接触角(静的・動的) |
上面観測 | 対応 |
オプション | ステージヒーター、ディスペンサー、ヒーター取付可能 |
本体寸法 (mm) |
W600×D370×H370 |

主な仕様
制御温度 | ~250℃ |
制御用温度センサ | K熱電対 |
主材料 | アルミ合金 |
本体寸法(mm) | W80×D100×H19 |

主な仕様
制御温度 | ~150℃ |
制御用温度センサ | K熱電対 |
主材料 | アルミ合金 |
本体寸法(mm) | W121×D55×H190 |
接触角計B100+オートディスペンサー(自動懸滴作成装置)+オートステージ(型式:B100-ADS)
これも先ほどの「B100WT」と同様、「ハイエンドモデル」と言えるカスタマイズになります。ベース機種は「B100」で、懸滴作成から測定まで全自動で行える仕様となっています。本機仕様に至った経緯としては「測定者による人的誤差を可能な限り排除したい」という理由から測定の全自動化を可能とする仕様となりました。

弊社では製品(標準機)ラインナップをシンプルにしている分、カスタマイズへの対応について伝わりにくい部分があったかもしれませんが、本コラムをお読みいただいた御客様には弊社のカスタマイズへの対応姿勢がほんの少しでも伝わったのではないかと思っております。
もしも・・・
- 標準機+αでこれを追加したいけれども両立可能?
- こんな測定ができるようにしたいけれども、作ってもらえますか?
etc
このようなお悩み、ご質問ありましたらお気軽に弊社までお問合せいただければと思います。今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
(T.S)