ヒーターステージ使用事例
いつもお世話になっております。あすみ技研、接触角計コラム担当のT.Sです。だいぶ間が開いてしまいましたが、やっとコラムを書く時間が取れました。師走ということもあるとは思いますが、ここ最近は平常時以上にお問合せをいただけております。そしてお問合せいただく方にもコラム読んだけど・・・。という言葉をいただけます。ありがたいことです。これからも頻度は落ちるかもしれませんがコラムは続けていきますので、よろしくお願いします。
さて、今回は「ヒーターステージを利用しての静的接触角測定」というテーマになります。当社では一般的な静的接触角測定だけでなく、固体試料を昇温させた状態での測定にも対応できます。今回コラムでは装置構成紹介メインでついでに固体試料の温度によって接触角がどれくらい変わるのかというのも少しだけ見てみようかな、と思っています。それでは今回もよろしくお願いします。
上写真はヒーターステージを取り付けた状態の接触角計「B100」となります。ちなみにこれは社内用のヒーターステージなので、HPに掲載されている物とは外観が異なります。
今回は静的接触角測定+ヒーターステージという形でのご紹介になりますが、傾斜法測定にもヒーターステージを使用することが当社装置では可能です。あれこれ書くと長くなりますので、こちらについては機会を見つけて書こうと思います。
さて、それでは実際にヒーターステージを使って静的接触角を測定していきます。条件は下記。
測定場所 | :当社ラボ(一般環境) |
測定環境 | :温度19.5℃ 湿度41% |
使用機種 | :B100 |
針サイズ | :25G |
懸滴量 | :1μL |
プローブ液 | :純水(当社純水器より採取) |
固体試料 | :アルミニウム(表面白色アルマイト処理) |
測定回数 | :3回 |
測定時間 | :5秒(時間変化測定) |
温度条件 | :常温、40℃、60℃ |
常温の時と40℃、60℃を比べるとはっきりと接触角が変わりますね。おそらくは固体試料からの熱の影響だと思いますが。実はもう少し高い温度でもやってみたのですが、5秒間の測定の間に液滴が蒸発してしまいまして・・・。液滴の蒸発に伴う形状変化が大きくて比較対象にはならないデータになってしまいました。
いかがでしたでしょうか。当社ではこのように接触角計にヒーターステージを取付けて測定を
することで固体試料からの熱の影響により接触角がどのように変化するのかを時間変化測定することもできます。もしこのような条件下での測定をお考えの御客様はぜひ一度当社まで御連絡ください。今回も最後までお読みいただきましてありがとうございました。
(T.S)