測定事例(静的接触角)
測定事例1
凸形状のサンプルに対する接触角測定事例
凸レンズやコンタクトレンズなど、凸曲面に対する接触角測定事例です。
接液画像を取り込み後、接液面を曲率補正することにより、凸表面での接触角を測定する事が可能です。
凹曲面でも同様に測定できます。
使用機種:B100
測定事例2
ワイヤー状の細い線上での接触角測定事例
ワイヤー状の細い線の上での接触角測定事例です。両面テープなどを使用してサンプルを固定すれば測定は可能です。本事例は、外側への着液を行っていますが、チューブ状ワイヤー内壁の濡れ性評価などにもご利用可能です。
サンプルをマイクロスコープにて撮影。
サンプル外径: 太さ110μm
接触角測定条件
使用機種 : B100
測定液 : 精製水
着液量 : 0.21μℓ
針 : 30G
測定方向 :長手方向に対し垂直に撮影
測定事例3
超はっ水サンプルの測定(人工物)
サンプルの事例は、表面を超はっ水特殊加工したアルミの測定事例です。
測定液:精製水
着液量:1μℓ
接触角:約140°
着液後の接触角の経時変化は、ほとんどみられない為、ME2で測定が可能です。
揮発性の高い液体で測定する場合は、着液後の測定時間を一定にする必要があります。
測定事例4
超はっ水サンプルの測定(自然物)
サンプルの事例は、自然界で一番撥水性が高いと言われるハスの葉の接触角測定事例です。
ハスの葉の表面の微細構造や化学的特性により水滴が少しの角度で転がり落ち、濡れることがありません。
この自浄的な性質は、ロータス効果(Lotus effect)と呼ばれています。
測定液:精製水
着液量:1.53μℓ
接触角:約146°
非常に撥水力が高く、着液量を増やして重量をあげないと、液滴がうまくサンプルに付着しないため、通常より液量が多くなっています。一方、非常に撥水力があるため水の自重に押しつぶされることなく、146°といった大きい接触角が観察されます。
測定事例5
微細サンプルへの接触角測定
金属端子など、微細な部品の濡れ性測定事例です。
基板などの製造において、ハンダ付け不良は製品の歩留まりに大きく影響します。
ハンダ自体の濡れ性は、表面の汚染や酸化、フラックス不足などに依存し、定量的に分析する必要があります。
細めのシリンジ用針の使用と、着液量を少なくして測定を行います。
カメラレンズとバックライトの間に遮蔽物がないことが必須になります。
測定事例6
吸水性のある材質に対する時系列観測事例
接触角計B100を用いれば、最大1秒当たり60コマの撮影が可能です。測定後、解析ソフトウェアで動画への編集も可能です。もちろん接触角も測定されますが、吸水されていく過程の観察に用いることが可能です。
測定事例7
凹形状のサンプルに対する接触角測定事例
凹状サンプル内壁の接触角測定事例。
凸状サンプルと同じく下記画像の様に接液面を補正することにより、内壁の接触角を測定することが可能です。
測定事例8
親水性の高いサンプルでの測定事例
親水処理を行った測定サンプル(アルミウム、ガラス)の測定事例です。
解析ソフトウェアでの自動測定のため、10°以下といった超親水性のサンプルでも、作業者に依存することなく測定が可能です。また、測定画像や着液量といったデータも同時に保存が可能なため、管理面でも作業者の負担を減らすことができます。
使用機種:B100、針:25G(標準付属品)、使用した液:一般の精製水
測定結果:接触角 7.15°
測定結果:接触角 2.54°
※画像をクリックすると拡大画像が表示されます。
測定事例9
シャーレ等の内側底面の接触角測定事例
シャーレなどの透明な器の内側底面の接触角測定事例です。透明な材質の場合、本事例の様に測定することが可能です。
細胞培養用途などシャーレ内壁の濡れ性改善などの定量化に利用できます。
凹状のサンプルの内壁接触角測定と同じく、CMOSカメラ、サンプル(今回はシャーレ内壁)とLED光源の間に遮蔽物が無いことが測定の条件になります。
もし遮蔽物が存在する場合、上面からの測定する事により評価する方法もあります。
(該当機種:A1000T)
場合によっては、シャーレ自身が取り込んだ画像に映り込むため、底面の補正が必要な場合があります。補正自体は、画像データを取り込んだ後でもソフトウェア側で変更可能ですので、測定自体をやり直す必要は不要です。
測定事例10
液体-液体での接触角測定事例 1
画像1は油中での水(精製水)のアクリルに対する接触角の画像です。浮力が働いているため、通常の気体下より接触角が大きいのが観察されます。
液体-液体での接触角測定事例 2
使用機種:B100W
使用液 :油、精製水
画像クリックで、拡大できます。
測定事例11
液中での気体の接触角測定事例
液中での、逆さ針を使用して固体表面への気体の接触角を測定した事例。簡単な治具を用いることにより測定可能です(三態系キット)。キャプティブバブル法(Captive bubble法)、水中気泡法とも呼ばれる測定法です。
測定事例12
毛髪の接触角測定事例
使用機種 | : | B100 |
測定液 |
: |
純水 |
着液量 |
: |
約0.05μL |
針サイズ |
: |
33G |